お気に入りの靴を長く大切に履きたいという方も多いと思います。
靴のお手入れ方法について悩まれている方に向け、素材別のお手入れ方法と保管方法をご紹介いたします。
水洗いは控えていただき、素材にあったお手入れ方法をご確認ください。
01.スムース(合成皮革)素材のお手入れ方法
はじめに全体を軽くブラッシングして、表面のホコリや汚れを取り除きます。傷がつかないように、あまり力をかけずに優しく一定方向に行うのがポイントです。
湿気が付くとカビの原因になるため、この部分の汚れはしっかりと取り除くことが大切です。
軽い汚れは、水で軽く湿らせた柔らかいクロスを硬く絞って拭き取ります。
シミになる場合がある為、強くこすらないように注意しましょう。
乾いたクロスに、クリーナーを適量付けて軽く磨きます。
この時、かかと部分から始めると、色落ちや変色があっても目立ちにくくなります。
靴クリーナーで磨いた後、クロスの綺麗な面を使ってクリーナーを拭き取ります。
特に汚れが気になる箇所は、再度クリーナーを使って汚れを落とすと効果的です。
最後に防水スプレーを使用してシューズを保護することで綺麗に保つことができます。
シューズ全体を均一にスプレーし、特に縫い目や汚れやすい部分にはしっかりと吹きかけます。
これにより、水や汚れからシューズを守ってくれます。
このときスプレーがムラにならないよう、一定の距離(通常20~30cm)を保ち、全体にまんべんなくかけるようにします。
02.スエード・ヌバック素材のシューズのお手入れ方法
スエードやヌバックの表面はデリケートなので、力をかけずに一定方向に軽くブラッシングするのが基本です。
力を入れすぎると、繊維が擦れて傷ついたり、毛羽立ちが目立つ可能性があるため注意してください。
ソールとアッパーの間はホコリがたまりやすく湿気が付くとカビの原因になるため、小さなブラシを使って丁寧に取り除きましょう。
クリーナーを使う際は、汚れた箇所にピンポイントで当てて軽く擦ります。
このとき、あまり力をかけずに優しく行うことが重要です。
この時も擦る際は、一定方向に軽く動かすようにしましょう。
軽い力で優しく一定方向に毛を起こすようにブラッシングします。
毛の流れを整えるようにして、全体が同じ方向に揃うようにしましょう。
毛が一定方向に整ったら、防水スプレーを均一に吹きかけます。
このとき、スプレーがムラにならないよう、一定の距離(通常20~30cm)を保ち、全体にまんべんなくかけるようにします。
ブラッシング後に毛並みを元に戻すことは、スエードやヌバック素材のシューズの外観を整えるために重要です。
03.エナメル・光沢感のある素材のシューズのお手入れ方法
エナメル素材は傷が付きやすいので、水にぬらして硬く絞ったクロスを使って優しくほこりを取り除くのが最善です。
ブラシは素材を傷つける可能性があるため、使用を控えるようにしましょう。
クリーナーを使う際は、汚れた箇所にピンポイントで当てて軽く擦ります。
このとき、あまり力をかけずに優しく行うことが重要です。
これにより、余分なローションが取り除かれ、さらに光沢が引き立ちます。
シミや汚れの原因となる可能性があるため、防水スプレーの使用を控えるようにしましょう。
エナメルは手入れは簡単ですが、太陽や蛍光灯などの光や熱によって変色する場合もあります。
修復が難しいため、エナメルローションなどで定期的にお手入れし、状態を良好に保つことが大切です。
エナメルは表面が固く、引っ掛けると簡単に傷がつきやすいため、できるだけ注意して履くことが重要です。
ひび割れ防止には、エナメル専用のクリームを定期的に塗り、柔らかいクロスで磨くことで、表面を保護できます。
また、落ちにくい汚れは濡れたクロスでこすり落とし、最後に乾いたクロスでしっかり拭き取ることで、エナメル素材を清潔で良好な状態に維持することができます。
04.その他の素材のシューズのお手入れ方法
靴専用のブラシを使って 汚れを落としましょう。
光沢のあるサテン地は表面が特にデリケートなため、柔らかい靴専用ブラシ(山羊毛)を使用することをおすすめします。
また水拭きによるお手入は色落ちを引き起こす可能性があるので控えましょう。
柔らかいブラシで軽くブラッシングして汚れを落とすのが最適です。
強くブラッシングするとラメが剥がれる恐れがあるので、優しく行うようにしましょう。
摩擦や衝撃でラメが剥がれる恐れがあるので、注意して保管してください。
着用後は、毛並みに沿ってブラッシング または、乾いたクロスなどで毛並みに沿って拭いてください。
濡れた場合は、タオルで水分を取り除いて陰干しし、乾いたら毛並みの方向にブラッシングしながら、低温で軽くドライヤーをかけると毛がフワっとします。
防水スプレーは使用する前に目立たない部分で試してから使うようにしましょう。
05.シューズの保管方法と注意点
汚れが残った状態で保管すると、カビの原因になることがありますので注意しましょう。
靴を箱に入れて保管する際は、乾燥剤や脱酸素剤を箱の中に入れて湿気を防ぐことが重要です。
通気性が悪い場所での保管は湿気がこもりやすく、カビや素材の劣化が進み、靴の寿命を縮める原因になります。
さらに未着用であっても、適切に保管していないとアッパーだけでなく、リフトや靴底・接着剤の劣化が進むことがあるため乾燥剤を使用し、定期的に陰干しを行うことで靴を良い状態に保ちましょう。
濡れたままでしまわず、靴の中に専用の乾燥剤を入れた状態で乾燥させてから保管してください。
直射日光を避け、風通しの良い場所で保管することが大切です。
合成皮革の商品は、基本的に難しいお手入れが不要で、普段のメンテナンスは乾いた布で軽く拭く程度で十分です。
また、湿気を取り除くためにも1日履いた靴は2日以上休ませましょう。
以上でご紹介した適切なケアや保管方法を実施していただくことで、お気に入りのシューズをきれいに長持ちさせることができます。 見た目の美しさや履き心地を保ちながら、お気に入りの靴をいつまでも快適に履くために、日常的なお手入れを習慣にしましょう。